5月 端午の節句
のびやかに、健やかに ~皐月~
五月五日は「端午の節供」。
男児のいる家庭では、武者人形が飾られたり、鯉のぼりが立てられます。兜の五つの色は、薫風にそよぐ、鯉のぼりの吹流しの色と同じです。人として忘れてならない五つの心の色、「仁・義・礼・智・信」を表しています。
二本の筍は親子の姿を表します。岩をも砕き、真っ直ぐに伸びる笋に「たくましく、素直に育ってほしい」という親心を寄せ、子の成長を後ろで暖かく見守ります。
「尚武」「勝負」に通ずる菖蒲は、その香りで邪気を祓います。
赤ピーマンは、シシトウガラシ、獅子は家を守る神様。男児の健やかな成長を願う祝いの盛りものです。
山本 三千子(やまもと みちこ)
新潟県十日町市生まれ 「室礼三千(しつらいさんぜん)」主宰 南宗瓶華四世、故・田川松雨氏に師事し室礼を学び、室礼三千を設立。 数々のカルチャースクールで講師を務める他、雑誌、新聞、テレビなどで幅広く活躍。