6月 田植祭
豊作を祈る ~水無月~
六月の代表的な行事に、「田植祭」があります。稲作にとって最も大切とされているのは「水」。その大切な水を水田に取り込む場所のことを水口といいます。瑞々しい早苗を育てる田の神を迎え、良い田が出来ますようにとの願いの「田作り」や、早苗の根付きを「つくね芋」に託し、本年の豊かな実りを祈念します。
菅笠をかぶり、茜たすきの早乙女の姿が新緑に美しく映えます。
六月の第三日曜日は「父の日」。
日本で一般的な行事になったのは昭和28年頃からとか。田植え月にちなみ、お米から作られる日本酒を父の日のお祝い品に。恥ずかしがらず感謝の気持ちを伝えられそうです。
水無月の盛り物は、予祝と一足早い感謝の心の形です。
山本 三千子(やまもと みちこ)
新潟県十日町市生まれ 「室礼三千(しつらいさんぜん)」主宰 南宗瓶華四世、故・田川松雨氏に師事し室礼を学び、室礼三千を設立。 数々のカルチャースクールで講師を務める他、雑誌、新聞、テレビなどで幅広く活躍。