京洛四季暦

お花見と四月の歳時記について

3月も後半に入りましたが日々の寒暖差が大きく体調管理が難しいですね。
桜もまだまだといった感じですが来週になれば公園などではお花見で賑やかになってくるのではないでしょうか。今回は四月の歳時記についてブログ担当者が集めた情報をもとにご紹介していきます。
※由来や起源については諸説ありますのでご了承ください

花見

お花見にぴったり 京の味わい弁当

起原は奈良時代の貴族が「梅」の花を観賞したことに始まると言われています。
その後、平安時代になり「神が宿る木」とされた「桜」の花見が宮中などで催され、武家社会でも盛んになり、江戸時代には庶民にも親しまれるようになりました。
元々は農民たちが春の農事に先立ち「田の神様」にお供えをし、自らも同じものを食すことで神様の加護が受けられると考え、野や山に出て桜を見ながら豊作を祈願する習わしが後の「花見」といわれます。

花見の宴

嵯峨天皇が京都の神泉苑で花を賞(め)で詩や歌を作らせたのが文献上の所見といわれています。
この他に名高いものでは秀吉が催した「醍醐の花見」で今日でも醍醐寺に於いて太閤行列などが見られます。

灌仏会(かんぶつえ)

4月8日(関西では5月8日)はお釈迦様の生誕の日であり日本各地で祝い行事を執り行います。
一般には「花祭り」として知られています。

その他、四月の歳時記

十三詣り(じゅうさんまいり)

公家の成人式が起源とされており旧暦3月13日に満、又は数え年十三歳になった男女が参詣(さんけい)し虚空蔵菩薩から知恵や福徳を授かり、健やかな成長を祈ります。帰り道に渡月橋を渡る時、知恵が舞い戻るといわれ、子供たちは振り向かずまっすぐ前を向いて渡ります。
新暦の今は月遅れの4月13日を中心に3月13日~5月13日に行われるお祝いで、特に京都嵐山の法輪寺で行われる十三まいりは有名です。

都をどり

毎年4月1日~30日にかけて京都の祇園甲部歌舞練場で開催される祇園甲部の舞妓、芸妓による舞踊公演です。その他、宮川町では京おどり、上七軒では北野をどり、五月には先斗町の鴨川をどり等が艶やかに繰り広げられます。

やすらい祭

4月の第二日曜日に今宮神社で行われるお祭りです。
平安時代、桜が散る頃疫病が流行り、原因は春の花の精に誘われた疫神の仕業と考え、その霊を鎮め無病息災を祈願し桜が長く散らない事を祈りそれを稲に見立て豊作を願いました。

出雲大神宮 春季例大祭

京都府亀岡市の出雲大神宮では4月18日に花鎮めの大祭(花まつり)が行われます。
室町時代、雨乞いのために踊ったのが起源とされています。

壬生狂言

毎年節分と4月、10月に京都市中京区の壬生寺で演じられる無言劇です。
円覚上人が正安二年(1300年)仏教を分かり易く伝えるため、拡声器のない時代に、大げさな身ぶり手ぶりで表現する無言劇の形態が採用されたのがはじまりと言われています。

元伊勢籠神社 葵祭

京都府宮津市の元伊勢籠神社では例年4月24日に葵祭が行われます。
「日本書紀」などの伝える第四代懿徳(いとく)天皇四年に始まり、当時は藤祭りと称していましたが、後に賀茂の葵祭にならって葵祭と称されるようになりました。
籠神社ではその祭典の前後、「太刀振りたちふり」や「神楽」など神事芸能が奉納されます。

※こちらのページの内容は2024年3月時点のものです

記事一覧に戻る

  • instagram
  • twitter